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オリコは伊藤忠の傘下でオートローン強化

オリエントコーポレーションは、みずほフィナンシャルグループと今年から筆頭株主になった伊藤忠商事の支援のもとで、徐々に業績回復に転じています。

日本信販(現UFJニコス)と並ぶ業界最大手の一角・オリエントコーポレーションは、この5年間、激動の時期をくぐり抜けてきました。

オリコの経営不振の最大の原因は、バブル時代に積み上げた不動産担保金融など、一連の事業融資の不良債権化にあります。ライバルの日本信販に遅れること3年、54年に広島で産声を上げた同社は、70年代中盤からの大手信販の全国進出以来、「日本信販に追いつき追い越せ」をスローガンに猛烈な勢いで業容を拡大していきました。最大の支援者が旧第一勧業銀行(現みずほ銀行)です。大手都銀からの潤沢な資金をバックに事業融資を拡大、現在でも総取扱高では劣るものの、経常利益など利益3部門では日本信販を抜いて業界トップの座にあります。

しかし、バブル時代の「負の遺産」は重くのしかかり、01年には約400億円の第三者割当増資、03年にみずほコーポレート銀行から1500億円の追加支援、そして05年には伊藤忠商事から700億円の資金支援を受けるなど、何度も資本増強を繰り返してきました。現在は、みずば銀行をメインバンクとする伊藤忠商事が同社の筆頭株主になっています。

日本信販は、ここ10年で事業の中核を総合あっせん(クレジットカード)に置いて「生活総合提案企業」を標榜してきました。一方、オリコは「金融商社」を目指して企業向け金融事業に傾斜してきたため、日本信販に比べてバブル時代からの決別が遅れる原因となりました。

しかし、法人向け融資部門から撤退をはじめ、得意分野である個品割賦、特に自動車ローンに力を注いで業績回復に努めています。05年4月から伊藤忠商事の金融子会社・伊藤忠ファイナンスと提携して、自動車販売店向け「在庫担保ローン」の取り扱いを始めました。オートローンに強いオリコの特徴を生かした戦略で、今後3年以内に1000億円の融資残高を目指すといわれています。

信用保証事業では、これまでUCカードに委託していたみずほ銀行が、個人ローンの信用保証全額(約3000億円)をオリコに移管しました。

オリコは個品割賦の主力商品であるオートローン事業を強化していく方針ですが、クレジットカード事業(総合あっせん)ではUFJニコスに大きく水をあけられています。「オリコは財務体質を変えるための資産流動化策として、オートローン債権に傾斜しているのではないか」(事情通)との指摘もあり、バランスの取れた事業展開が求められているようです。