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中部地区に強い地盤を持つセントラルファイナンス

セントラルファイナンスは、旧東海銀行系では最後の砦ともいえる有力子会社です。親銀行の2度にわたる再編・統合で、今後の行方が注目されます。

セントラルファイナンスは、60年に名古屋市で営業を開始したのち、全国進出を図りました。現在も中部地区に厚い地盤を持っています。名古屋市に本部機能を置いている点で、大手他社と一線を画しています。同社は旧東海銀行系で、バブル期に発生した不良債権は旧東海銀行が債権放棄した経緯があります。セントラルファイナンスもジャックス同様、個品割賦に強く、オートローンは得意分野で、収益の大きな柱になっています。

02年1月、旧東海銀行は旧三和銀行と合併、UFJ銀行になりました。対等合併でしたが、旧三和の力は大きく、この影響は子会社にまで及びます。旧東海銀行が中心になって設立したクレジットカード「ミリオンカード」は、02年に旧三和銀行系のUFJカードなどと合併して姿を消しました。

05年10月、三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の誕生により、セントラルファイナンスはUFJニコス、ジャックスの信販2社と「呉越同舟」の形でMUFGの傘下に収まることになりました。ミリオンカードを飲み込んだUFJカードはニコスと合併、皮肉にもミリオンカードと同じ道を辿ることになったのです。

同社は05年度の中間決算で、貸倒費用を積み増して346億円の特別損失を計上しました。しかし、割賦販売の利益を繰り延べていた分の161億円を当てることで、79億円の純損失にとどめました。

セントラルファイナンスは、04年度末決算で貸倒引当金の積み増しや資本増強など、財務的なリストラを敢行しました。しかし、05年度に入ってもこの傾向は続いており、バブル時代の「負の遺産」がまだ残っていることを示しているといえます。MUFGでは、中核となる旧三菱グループが強固な財務内容を誇ることから、グループ内企業は等しく財務内容の健全化を求められています。

UFJニコスの誕生やアプラスの新生銀行への売却も、ウラを返せば旧UFJグループの企業が持つ不良債権の早期処理が大きな狙いのひとつなのです。このため、同社は05年度から収益計上基準を変更するなど、財務体質の強化に取り組んでいます。

ビジネスモデルも財務体質に合わせて、総合あっせん(クレジットカード)により軸足を置く傾向が見られ、05年度中間決算ではオートローンをはじめとする個品あっせんは減少しています。グループ内に同業が2社あるだけに、この1~2年の間に財務内容の健全化という経営課題を克服しなければ、生き残りは厳しいものになるかもしれません。