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カードビジネスは基本的においしい事業

この問題について結論からいいますと、カード会員は心配しなくていいのです。カード会社がつぶれても、そこのカードを持つ人はなんら影響を受けないことがほとんどです。というのも、カード会員は、たとえ返済が滞っている人でも、カード会社にとっては「お金を生み出す金の卵」とみているからです。そこが、メーカーや商社の倒産とは違います。ですから、会社がつぶれても必ず次の引受先が現れます。たとえば、信販中堅のライフがいい例でしょう。1998年、日本長期信用銀行が破綻し、そのあおりで同行をメインバンクに資金調達をしていたライフは経営難に陥りました。

2000年5月に会社更生法を申請しましたが、それからすぐに引受手が決まり、2001年3月に再スタートを切りました。名乗りをあげたのは消費者金融大手のアイフルでした。アイフルは、消費者金融専業からクレジットカード業界への進出を図ったわけです。しかし、経営者が代わったことは、一般のカード会員はほとんど知らなかったようです。会社更生法を申請しても、会員数は減らなかったことがそれを証明しています。それどころか順調に増加を続けたそうです。現在、ライフはアイフルの傘下に入り、そのクレジットカード部門として、好調に業績をあげています。

基本的に、カードビジネスはおいしい事業といえます。債権残高は売買できる資産といっていいですし、何十万、何百万もの会員のデータを有効に活用すればマーケティングの武器になります。また、加盟店のネットワークは、将来的な「富の源泉」といえるでしょう。ですから、会社がつぶれても必ずあとを継ぐ会社が現れるのです。このため、突然カードが使えなくなることはまったくないのです。一方、カード会社の立場に立てば、基本的に知恵を絞って仕事をしていればカード会社はつぶれることは考えられません。

というのも、カード業界は、貸倒れが増えているとはいっても、業界全体では追い風を受けて拡大を続けています。その理由は、会員がカードをよく使うようになっているからです。カード会社は手数料ビジネスで、儲けが少ないといいましたが、その反面、毎日必ず収益があるわけで、日銭が入ってくるという強みがあります。また、会員の貸出残高は、後日いくらでも回収できるという資産でもあります。それでもつぶれるカード会社があとをたたないのは、バブル期の不良債権が重荷になっている場合や、スキャンダルで企業(カード)イメージが悪化した場合などが原因です。